粒子線治療を受けられる病院(施設)は全国で13箇所です
国内における粒子線治療施設は以下のリストのようになります。装置や稼動施設にかかる費用が、重粒子線で約120億円、陽子線が約80億円とずば抜けて高く、また装置が大掛かりなものため、重粒子線が3箇所、陽子線が6箇所となっています(兵庫県は1つの施設に2つ設置)。
- 南東北がん陽子線治療センター (福島県郡山市)
- 相澤病院 (長野県松本市)
- 筑波大学陽子線医学利用研究センター (茨城県つくば市)
- 国立がんセンター東病院 (千葉県柏市)
- 重粒子医科学センター病院 (千葉県千葉市)
- 群馬大学重粒子線医学研究センター (群馬県前橋市)
- 静岡県立がんセンター(静岡県駿東郡)
- 名古屋陽子線治療センター(愛知県名古屋市)
- 兵庫県立粒子線医療センター (兵庫県たつの市)
- 若狭湾エネルギー研究センター (福井県敦賀市)
- 福井県陽子線がん治療センター (福井県福井市)
- がん粒子線治療研究センター (鹿児島県指宿市)
- 九州国際重粒子線がん治療センター (佐賀県鳥栖市 ※…2013年以降の開始予定)
名古屋市陽子線がん治療センターは稼動後の財政難を懸念して建設計画が一時凍結される事態となっていましたが、2010年に凍結は解除され、プロジェクトは再始動しています。また、民間保健との協定も検討中です。
なお、粒子線治療は保険適応になっていないため、300万円前後が全額自己負担となっていましたが、近年はアフラックや東京海上、損保ジャパン、日本興亜損保などの保険各社の「先進医療特約付き保険」に加入していれば、その保険会社と協定を結んでいる施設での治療費はカバー(上限あり)されます。
また、現在は都市部を中心に全国に数箇所しかない粒子線施設ですが、施設が増え、利用患者も増加して治療実績が積み上がれば、いずれは公的な健康保険適用へと格上げされる可能性もあります。