子宮がんで使用する抗がん剤
化学療法は、手術後の補助療法として行なうほか、放射線療法の効果を高めるため、全身に広く転移しているとき、再発した場合などに実施します。
最近、多くの施設が、T期かU期の子宮頸がんで腫瘍が大きい人の手術前に、抗がん剤を用いて腫瘍を小さくする試みをしています。
もっともよく使用されるのは、シスプラチンの単剤、BOMP療法(ブレオマイシン、ビンクリスチン、マイトマイシン、シスプラチン)、TP療法(パクリタキセル、シスプラチン)、PI療法(シスプラチン、イホスファミド)などです。ブレオマイシンの代わりにペプロマイシンもよく用います。
手術や放射線と、これらの抗がん剤治療を組み合わせることができる場合には、完治の可能性もあります。
子宮体がんでは、AP療法(シスプラチン、ドキソルビシン)、これに、シクロホスファミドを加えたCAP療法を行なうのが一般的です。
このほか、代謝拮抗剤のフルオロウラシル、植物アルカロイドのエトポシド、イリノテカンなどを使用することもあります。
最近では、卵巣がんに使用されるパクリタキセルまたはドセタキセルとカルボプラチンの組み合わせが、子宮体がんにも効果があることがわかってきました。