ブレオマイシン（抗がん性抗生物質）
商品名（製造・販売会社）
- ブレオ / ブレオS（日本化薬）
がん細胞の中で鉄と結びついて酸素を活性化させ、それによってDNA鎖を切断してがん細胞の増殖を抑制します。多くの抗がん剤にみられる骨髄抑制が、あまり起こらないのが特徴です。
ABVD療法（ドキソルビシン+ブレオマイシン+ダカルバジン+プレドジゾン）は、ホジキンリンパ腫に対する標準治療となっています。
適応となるがん
皮膚がん、頭頚部がん、肺がん、食道がん、悪性リンパ腫、子宮頸がん、神経膠腫、甲状腺がん、精巣腫瘍、卵巣がん
主な副作用
骨髄抑制はほとんど生じず、吐き気や嘔吐も比較的軽い反面、間質性肺炎や肺線維症が起きやすいのが欠点です。一般的な副作用としては、発熱・悪寒、脱毛、口内炎、全身倦怠感、皮膚の乾燥や発疹、色素沈着などが現れます。
使用上の注意点
重い肺機能障害のある人、肺の繊維化がみられる人、本剤またはペプロマイシンに対して過敏症の既往歴がある人は使用できません。